痛くない抜鍼のやり方

正しい抜鍼のやり方

動画で解説

このページの内容を簡単に動画でまとめています。


以下、画像による解説です。

・抜鍼は治療効果を上げる

このペ-じでは「痛くない抜鍼」のを5つにわけて紹介します。
「抜鍼は、さほど重要ではない」と思うかもしれませんが、
抜鍼時に痛みがあると、せっかく鍼で緩めた筋肉が収縮してしまうので治療効果が悪くなります。
なので、治療効果を上げるためにも、「痛くない抜鍼」をマスターしましょう。

1:鍼体を指で挟む

抜くときに、鍼体を押手で挟みながら抜鍼します。
鍼体を挟んでいる
鍼をつまむと不衛生だといって、鍼体に触らずに抜こうとする人もいますが痛くなりやすいです。
気になる場合は、指サックや綿花を挟んで対応しましょう。
鍼灸 指サックと綿花挟み
綿花を挟む場合は、必ず乾綿です。
アルコール綿花だと、アルコールが鍼孔にしみて痛いのです。
アルコールが鍼孔にしみるイメージ
乾綿で抜鍼をして、すべて抜いてから最後にアルコール綿花で消毒します。
抜いた直後でなければ、鍼孔は閉じるのでアルコールはしみません。

2:皮膚が持ち上がらないようにする
片手で鍼を抜くと、皮膚が同時に引っ張られ痛覚を刺激するのでどうしても痛みがでます。
抜鍼時、皮膚が持ち上がる
これを防ぐには、皮膚が持ち上がらないように皮膚を固定したまま鍼を抜きます。
抜鍼時、押手固定
この時、押手を力強く抑えつける必要はありません。

3:鍼が刺さっている角度で抜く

鍼の刺さっている角度を無視して抜くと鍼尖が体内を傷つけてしまい
抜鍼、間違った方向
痛みも出やすいし、出血もしやすくなります。
必ず鍼と同じ角度で抜くようにしましょう。
抜鍼、正しい方向

4:座って抜く

立ったまま抜鍼すると体が不安定になり痛みが出やすいです。
なので、なるべく座った状態で体を安定させて抜きます。

5:抜くスピード

抜くスピードも速くなりすぎないように注意しましょう。
抜くスピードは「1秒間に1cm」ぐらいです。

・中国鍼を抜く場合

中国鍼の特徴は本数が多い(密集している)ことと、刺入深度が深いことです。
中国鍼イメージ
本数が多いので、押手を力強くすると周りの鍼が動いて痛むので力強く押さずに固定だけにしましょう。
刺入深度が深いと、出血しやすくなるのであらかじめ乾綿を挟んで抜きましょう。

ぶっちゃけ鍼灸師

以上が抜鍼のポイントとなります。
参考になりましたら幸いです。