原因不明の腹痛の鍼治療を解説

腹痛 イメージ

動画で解説

このページの内容を簡単に動画で紹介ています。


以下、文による解説です。

原因不明の腹痛

まず原因不明とは、
病院にて受診済みであるにもかかわらず
原因がわからない人です

人によっては、心療内科・精神科にまわされる人もいます

原因

腹部の神経
原因不明の腹痛の場合、
原因は該当神経の絞扼(つまり神経痛)です。

どこで絞扼を受けているのかといえば
胸椎10番から12番付近が多いです
胸椎10~12番
人間の普通の生活で、
怪我などをのぞけば、腹部の筋肉を痛めることはほとんどないでしょう

ですが、抗重力筋である脊柱起立筋は
日常生活の疲労で硬くなります

起立筋が硬くなり、神経を絞扼するので
離れた場所で神経痛が起こっています
まさに、坐骨神経痛と同じ原理です

治療法

該当の胸椎に目星をつけて
※該当とは、神経の走行を目安にしてください
背部の神経
骨に当たるまで深鍼します
念のため、上下の胸椎にも深鍼します
さらに外側にも、角度をつけて椎体に当ててとめます
肋間神経痛の鍼治療2
合計4本を置鍼(20分から35分)します。
腹痛の鍼治療
腹部の痛む場所については、
患者さんを満足させる目的(見せ鍼)として
お灸してもいいですし、
複数本を浅鍼してもいいです

ぶっちゃけ鍼灸師

また、胃腸のツボ(中脘・足三里など)を追加してもいいでしょう
注意
ちなみに鼠径部が痛む場合は、
大腰筋(L1~L2)の絞扼なので
大腰筋刺鍼をします。
鼠径部の神経痛

注意点

腹部に神経痛をおこすほどの筋緊張がある人は
置鍼中に、痙攣を起こす可能性があります

痙攣が始まったらすぐに抜かないと危険なので
術者が側で見ておかないといけません

複数回治療して、緩んでくれば
痙攣を起こすことはなくなります

注意点2

治療を重ねていくと、
腹部の痛みが消えて

次は、背中の痛みが再現します
これは、もともと、背中の痛みを放置したために
感覚神経を締め付けて麻痺していたものが
局部の痛みに変化したものなので

事前に、患者さんに
そのことを説明しておくほうがいいでしょう
局部の痛みだけなら、3回~10回ほどの治療が目安です

注意
深鍼が初めての鍼灸師は
必ず、どこかで指導を受けてからにしてください