「後頭下筋群」中国鍼のやり方

後頸上部 中国鍼

動画で解説

このページの内容を簡単に動画でまとめています。


以下、画像による解説です。

ぶっちゃけ鍼灸師

このページでは後頸上部(C1~C2)の中国鍼の方法について解説します。

使用する鍼

長さ:寸6~2寸
太さ:3番~5番

C1にて4本刺入

上天柱(天柱の約1cm上)から頭蓋骨を沿うように刺鍼します。
天柱
(この骨を沿う刺鍼法(短刺)については別ページにて説明予定です。)

2寸を使えば、環椎でとまります。
ちなみに下向きに刺入するので絶対に大後頭孔には向かいません。
天柱の安全な刺鍼方向
続いて上風池(風池の約1cm上)から短刺
風池
完骨から直刺
完骨
乳様突起上端から短刺
乳様突起

C2にて4本刺入

天柱ラインに骨に当たるまで直刺
第二頸椎 天柱ライン
風池ラインに骨に当たるまで直刺
第二頸椎 風池ライン
完骨ラインに骨に当たるまで直刺(皮膚に対して)
第二頸椎 完骨ライン
乳様突起下端から頸椎に向けて直刺
乳様突起下端

刺入のポイント

ゆっくりと刺入する
硬い組織に触れたら(深部に)椎骨動脈・脳硬膜がある部分ではないことを常に意識しておく

後頸上部の鍼「注意点」

注意
・(首では)捻鍼は脳硬膜を貫くおそれがあるのでしない
・動脈にあたれば、チクっとした痛みがあるので方向を変える
(チクっとしたら事前に教えてもらうように患者に伝えておきましょう)

・足にまで電気ショックがあれば硬膜に当っているのですぐに抜きます
・手指への電気ショックがあれば知覚神経に触れいるのでそれ以上はすすめない
(ゆっくり刺入しておけば、電気ショックも比較的軽めとなります)

注意
「電気ショックが嫌だな」と思うかもしれませんが、慢性化した首の症状を治すには
ある程度深部の筋肉に鍼をしないと治らないのも事実なので患者に説明すれば納得してもらえます
また、電気ショックは頻繁に起こるものではありません。
中国鍼・深鍼が初めての場合は、必ず熟練者の元で経験を積んでからにしてください
・鍼灸師によっては、アレンジを加えたり(省いたり)しているので今回の動画が100%共通というわけではないのでご注意ください