「古代中国」手足に鍼をするのが主流だった理由

鍼灸治療

動画で解説

このページの内容を簡単に動画でまとめています。


以下、画像による解説です。

ぶっちゃけ鍼灸師

鍼灸は、古代中国にて誕生しました。
当時は、体幹のツボではなく手足のツボに鍼灸を行うのが主流でした。

ぶっちゃけ鍼灸師

では、なぜ手足のツボが主流だったのでしょうか?
実は、意外な理由があったのです。

1:解剖学が発達していなかった

今では、解剖学が解明されていますが、当時は、ほとんど発達していませんでした。

なので、体幹に鍼を刺すことによって、事故も多かったのだと思います。

そのため、手足のツボを主に使い、鍼灸治療が主流になったのではないかと思います。

2:消毒の概念

当時は、消毒の概念もなかったので、体幹が感染してしまうと、リスクが高くなります。

そのため、手足のツボが主流になったのではないかと思います。

3:寒かった

ポイント
黄帝内経には「邪気の侵入を防ぐために服の上から刺鍼する」と書いてあるようです。

東洋医学では、寒くて風邪を引いた状態を「邪気が侵入した」と考えます。

当時は、家も粗末なもので、すきま風があったり、服も粗末なもので、相当、寒かったのだと思います。

もちろん、暖房器具もないので、服を脱いで鍼灸をすればすぐに風邪を引いてしまったのかもしれません。

なので、服の上からでも、やりやすかった手足が主流になったのではないかと思います。

現代はどうなのか?

現代では、解剖学も解明されていますし、消毒も行いますし、部屋は温かくできます。
なので、鍼灸を体幹に問題なくできます。

むしろ、体幹に刺すほうが効果的なケースもあります。
ということは、ノーリスク・ハイリターン
体幹にもできるということです。

伝えたかったこと

手足のツボが、体幹のツボよりも優れていたから主流になったわけではなく、理由(リスク)がちゃんとあったからということ。

現代では、リスクはないので、患者が少しでも、改善する(満足する)のなら体幹のツボも使ったほうがよいと思います。

私が伝えたかったことは、「伝統的な治療(手足)しか使わない」と、頭でっかちな鍼灸師になるのではなく
いろいろな症状(要望)に、柔軟に対応できる鍼灸師のほうが喜ばれるのではないでしょうか。