鍼灸の同意書 | 6疾患以外(その他)で請求できる?

鍼灸の保険請求【6疾病】以外では請求できないの?

※こちらのページは鍼灸師目線で書いています。
鍼灸師

ポイント
鍼灸の保険請求ができる疾病は、6つ(神経痛・リウマチ・頸腕症候群・五十肩・腰痛症・頸椎捻挫後遺症)に決められています。
しかし、同意書の用紙によっては、 7つ目の「その他」を設けている用紙もあります。

では、6疾病以外では、請求はできないのでしょうか?
結論から言います。できません!
(細かくいうとケース・バイ・ケースですので最後までお読みください。)
では、その理由を私の体験談をもとに、述べていきます。

厚生労働省では認めている

役所の建物
厚生労働省が定めた鍼灸に係る療養費関係によると、6疾病以外でも支給対象となると定めています。

以下、厚生労働省からの引用文

6疾病以外の病名であっても、慢性的な(必ずしも慢性期に至らない場合もある。以下同じ。)疼痛を主症とする疾患であれば療養費の支給対象としても差し支えないが、症状(主訴を含む。)の記載内容等から医師による適当な治療手段のないものかを判断し、支給すべきである。

じゃあ、7つ目の「その他」でも請求できるのでは?

「じゃあ、請求できるんじゃないの?」って思いますよね?
でも、ほぼ返戻へんれい(請求を返される)になります。
実際に、私は過去に違う病名(パーキンソン病)の同意書で、請求をしたことがあります。※保険者は後期高齢者広域連合

実際に、違う疾病で請求したときの体験談

パソコンをする鍼灸師

ポイント
80代女性の往療(訪問鍼灸)を依頼されました。
患者のかかりつけの医師に同意書を依頼しました。
依頼状には、6疾病の中からとありましたが、実際には、「その他(パーキンソン病)」に、記載を頂きました。
そのまま、同意書を添付して、鍼灸のレセプト(診療報酬明細書)を保険者に送付しました。
すると、担当者より電話があり「6疾病から1つお選びください。今回は、返戻とさせていただきます。」とのことでした。
∑(゚ω゚; )カ¨ーン

ポイント
おそらく、担当者もマニュアルに沿って業務をこなしていると思います。
なので、6疾病以外の同意書を送っても、マニュアルに沿って返戻になると思います。
ポイント
もちろん、すべての保険者がそうだとは、限っていません。
また、地域によっても変わってくると思います。
ポイント
その後、患者さんは、、、
同意書を新たに、腰痛症としてもらい直しました。
そして、請求可能となりました。

鍼灸師会も、6疾病を推奨している

カルテを持つ鍼灸師
大阪府鍼灸師会でも、このように言っていました。
「厚生労働省では、6疾病以外も認めるとしていますが、6疾病にしておいたほうが無難です。」

7つ目の「その他」でも、請求できる場合もある

実際には、7つ目の「その他」でも請求できる場合もあります。
しかし、保険者によって変わります。
また、このページを更新している2018年8月現在では、国保・後期高齢者医療制度などは、どのようなマニュアルになっているのかはわかりませんが。

事前に、保険者に聞いてみるのも、ありかとおもいます。

もし、あなたがとある患者さんの訪問鍼灸治療を始める段階だとします。
明らかな難病がある場合(全身性エリテマトーデスなど)その疾患名でのほうが同意書をもらいやすいですよね。
その場合、同意書を発行する前に、保険者に確認してみるという方法もありだと思います。
もし、「7番は不可能で1~6の間で、同意書をお取り下さい」と言われたら、神経痛・腰痛症などで同意書をもらうといいと思います。
その際、同意医師には、保険者からそのような指定があったと伝えるといいでしょう。

まとめ

ポイント
  • 厚生労働省では、6疾病以外でも認めるとしている。
  • 実際は、返戻になる可能性が高い。
  • 6疾病で、同意書に記載してもうらほうが無難。
  • たとえ返戻になっても、再度6疾病の同意書をもらえば問題ない。

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