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鍼灸師が「めまい」について知っておいたほうがいいこと!
(こちらのページは、鍼灸師に向けた内容になっています。)
なので、患者さんがめまいを訴えると、すぐに「耳鼻科で検査を受けて下さい」と言っていませんか?
また、数年前とめまいについての認識が変わってきているので、まとめてみました。
ぜひ、鍼灸師の方は参考にしてみてください。
教科書はウソ!?めまいの認識が変わっている!
私は、2009年に鍼灸の国家資格を取得しています。
当時、めまいについてはこのように言われていました。
非回転性のめまい・・・脳が原因
ところが、現在これは、医師たちの間で間違いだったことを指摘されています。
どちらが原因だろうが、回転性も非回転性も起こりえると、新たに認識されています。
メニエール病なんてものはない!
当時、私もメニエール病というのを習いました。
また、実際に耳鼻科の専門医が、なかなか治らないめまいのことを
「メニエール病(症候群)」と呼んでいました。
ところが、これも医師によって、メニエール病なんてものはなく「頸性めまい」という認識にかわり、メニエール病という診断名を用いる耳鼻科医が少なくなっているようです。
肩こり・首こりからきているめまいは椎骨脳底動脈循環不全
われわれ鍼灸師が最も得意とするめまいはおそらくこれでしょう。
椎骨脳底動脈循環不全と呼ばれています。
これは、肩こり(特に首こり)がひどくなることにより、筋肉や骨が椎骨動脈を圧迫します。
そして、椎骨動脈が合流した脳底動脈への血流が低下します。
そうなると、脳幹部の前庭神経核の神経細胞が十分に働かない機能的障害を起こすために、めまいが起こると考えられています。
こういった首こりや、首の症状によって起こるめまいを「頸性めまい」と呼んでいます。
頸性めまいの判別法
頸性めまいなのか、そうでないのかの簡単な判別法があります。
それは、患者に横になってもらったときに、めまいがおさまるかどうかです。
理由は、横になると首の筋緊張が一時的に和らぎます。
同時に、横になると椎骨脳底動脈への血流量も増加します。
この時に、おさまるのなら「頸性めまい」と考えられます。
また他の判別法として、座っている状態で首を横に向けた時に
めまいが強くなるのなら、「頸性めまい」と考えます。
これは、筋肉の筋緊張が強くなるために、症状が強くなると考えられるからです。
頸性めまいの改善方法・治療点
これについては、あくまでも肩こりや首こりをとるように治療すれば、よいと思います。
また、経絡的にも内耳へとつながる三焦経・小腸経・胆経も使うとよいでしょう。
奇穴のツボの紹介!
奇穴の首のツボとしては、【第六頚椎点】が脳への血流を増加させると言われています。
【第六頚椎点】の場所
第七頚椎(青点)から、左右斜め上に、1㎝ほど上がったところ(赤点)です。
いかがですか?
最近では、めまいが起こったら耳鼻科に行くという認識が広まっています。
ところが、頸性めまいの場合は、いくら耳鼻科で治療を受けても改善しない場合も多いです。
そんなときは、鍼灸師であるあなたが、ぜひ鍼灸治療で患者さんの首こりを改善してみてください。
患者さんを苦しめていた長年のめまいが治るかもしれませんよ!(^^)
反対に、鍼灸治療を続けているのに、めまいがなかなか改善しないのなら、病院での検査を勧めてあげましょう!
このページのまとめ
- めまいは、原因にかんけいなく回転性めまい・非回転性めまいのどちらも起こり得る。
- 原因不明のメニエール病という言葉を使うのではなく、椎骨脳底動脈循環不全が原因の頚性めまいを指摘する医師も増えてきている
- 頚性めまいの原因は首こり・肩こり
- 頚性めまいか、そうでないかの判断方法がある