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鍼灸治療をする前に、皮膚の異常を発見したら、すぐに報告すべき!
鍼灸治療をする前は、まず衣服を脱いでもらい肌を露出しますよね。
そして、鍼灸治療を始める前に、触診・消毒をしている際に、内出血や皮膚のかぶれなどを発見することが多々あります。
- 内出血のほとんどが、前回の鍼治療が原因の内出血・もしくは患者さんがプライベートでぶつけた、、、
- 皮膚のかぶれのほとんどが、シップでかぶれた、、、
などですね。
鍼灸師は、治療を始める前に患者さんに報告することをおすすめします!
なぜ、報告したほうがいいのか?
理由は簡単です!
自分の身を守るためです。
「鍼のせいで内出血した!」
「鍼のせいで皮膚がかぶれた!」
と言われるケースも考えられるからです!
もちろん、ご本人ではなく、ご家族が発見して言う可能性もあります。
もちろん悪気はないのかもしれませんが、本人からすれば、鍼灸治療が怪しいと思うこともあるので、そうならないための、防止策として、鍼治療を開始する前に、患者さんに「皮膚の異常」は報告しておくほうがいいでしょう。
そうすれば、後々のトラブルを未然に回避できるのです。
もし、内出血が前回の鍼治療によるものだったら、、、
内出血の場所が、前回のツボの場所とまったく違う場所なら自信をもって、「鍼のせいではない!」と言い切ることができます。
がしかし、もしも前回のツボの位置だったら、今度は鍼が原因の内出血の可能性が濃厚になります。
ですが、そんな場合でも、患者さんに素直に報告してください。
理由は、報告をしているのと、していないのとでは、印象がまったく違ってくるからです。
「鍼をさらに細くして、内出血に、なりにくいように気をつけます。」と一声かければ、信頼関係にも繋がるのではないでしょうか。
まとめ
治療前に皮膚の異常を発見した場合、すぐに報告をすると
鍼灸師自身に、大きなメリットがあります。
- 被害を大きくしないため。
- 患者さんとの信頼関係を構築するため
これらの理由があるので、「鍼灸治療前の皮膚の異常」は、すぐに報告することをおすすめします。
内出血するのは、ヘタだからではなく、鬱血しているから
鍼灸を行う場合は、明らかに目でみて見える血管は避けますよね。
しかし、細かい血管までは見ることができません。
なので、内出血した場合は鍼灸師が「下手くそ」だからという理由ではありません。
それよりも、患者さんの患部が鬱血しているために、内出血を起こしやすくなります。
鬱血の状態だと、血管が膨れているので、鍼が当たりやすくなるからです。
また、患者さんが症状を訴える患部というのは、筋肉が硬くなっていたり、血流が悪くなっているので鬱血を起こしがちです。
内出血したほうが、鍼はよく効く
実は、鍼は内出血したほうがよく効きます。
理由は、大きく2つです。
1:鬱血を改善できる。
鬱血とは、車でいうところの渋滞ですよね。
渋滞を起こしているために、血の流れが悪く、患部の細胞に酸素・栄養素の交換がうまくできません(まさに渋滞)
ところが、鬱血をとりのぞいてやる(渋滞が解消)と、新しい血が流れ込んできます。
その新しい血というのは、酸素・栄養素を持っているので、スムーズに交換が行われた結果、細胞が活性化して痛みを改善しやすくなります。
2:破壊による修復機能の改善
血管が破壊されることによって、体の治そうという免疫機能が高まります。
それによって、患部に細胞が集まってくるので、痛みなどを改善しやすくなります。
お灸なんかで、皮膚を損傷させてからの、炎症(修復過程)による免疫機能の改善があるのと、似ています。
ということは、内出血したほうが良い!と考えることもできるのです。
患者さんに抜針時の出血を上手に教えてあげよう!
もし、鍼灸の抜針時に血が出てきたら、綿花で抑えておくと思いますが、このときに患者さんに、血が出ることで「悪い血を出している」「東洋医学の考えではそのほうが効果が高まる」ということを、わかりやすく解説してあげると患者さんも納得してくれますよ。