首の深鍼で危険なところ(安全に刺すテクニック)

動画で解説

このページの内容を簡単に動画でまとめています。


以下、画像による解説です。

ぶっちゃけ鍼灸師

深く刺す中国鍼では、首であろうとも骨に当たるまで刺鍼します。
ですが、中国鍼でも「ここは深くさしてはいけない」というポイントがあるのでご紹介します。

前面

首の前面
前面は気管があるので深く刺してはいけません。
前斜角筋は、鍼先を後方に向けて骨(もしくは硬い組織)にあてて刺鍼すれば安全です。

側面

頸動脈
頸動脈も危険なので鍼を刺してはいけません。
鎖骨上窩
また鎖骨上窩付近では、肺にささる危険があるので深くさしてはいけません。

中斜角筋は骨(もしくは硬い組織)にあてて刺鍼すれば安全です。
中斜角筋の詳しい鍼の仕方は次回ご紹介します。

後面

首後面の中央
後面では、中央ラインは脊髄にささる危険があるので深くは刺しません。
それ以外は、骨に当たるまで刺します。

後頭下部

後頭下部では、上に向けてはいけません。
下を向けると安全です。
詳しい解説は別ページをご覧ください。

首は撚鍼はしない

頸椎の神経
万が一、鍼先が脊髄に向かったとしても、硬い硬膜で覆われるので鍼を止めれば損傷することはありません。
ですが、撚鍼をすると硬膜を貫くおそれがあるので、首はどこでも絶対に撚鍼をしてはいけません。

ぶっちゃけ鍼灸師

以上が、首で深く刺してはいけないところです。
前述した場所に鍼をしたいなら、円皮鍼を使ったり、お灸で刺激することはまったく問題ありません。
参考になりましたら幸いです。