鍼を指で挟むコツ(速く鍼灸治療するテクニック)

鍼を挟む 見たことある?

動画で解説

このページの内容を簡単に動画でまとめています。


以下、画像による解説です。

ぶっちゃけ鍼灸師

鍼灸師のみなさんは、鍼を指で挟むテクニックを見たことあるでしょうか?
また、知っているけど実際には「難しくてできない」という人もいるかもしれません。

ぶっちゃけ鍼灸師

なにを隠そう、私もその一人でした。
ですが、これから紹介する、コツを実践すれば誰でも「鍼を指で挟めるようになります」ので、参考にしてください。

1:このテクニックが不要な人

ぶっちゃけ鍼灸師

そもそもこのテクニックが不要な人を2パターン紹介します。

鍼の本数が少ない人

頭部の鍼治療

ぶっちゃけ鍼灸師

1回の鍼治療で、10本未満しか鍼を使用しない人は、(指に挟むテクニックは)必要ありません。
反対に、鍼をたくさん打つ人は、おすすめです。

鍼管とセットの鍼しか使わない

鍼と鍼管がセット

ぶっちゃけ鍼灸師

例えば、セイリン社のディスポ鍼は、1本、1本、個別包装されている、
つまり、鍼管が全部鍼とセットになっていますよね。

この鍼しか使わない人は、(指に挟むテクニックは)必要ありません。
鍼が複数セット

ぶっちゃけ鍼灸師

反対に、複数セットの鍼や、キープ鍼を使用する人にはおすすめです。
(キープ鍼とは、同一患者さんの鍼を、滅菌消毒して毎回、使用すること)

2:なぜ、このテクニックが有効か?

ぶっちゃけ鍼灸師

それは、ズバリ、鍼治療が速くなるからです。
では、なぜ速くなるのか?
そのポイントを2つ紹介します。

A:鍼をとりやすい

鍼を手からとる画像

ぶっちゃけ鍼灸師

指に挟んでいると、鍼がとりやすいです。
逆に、鍼皿の場合、鍼管を手に持ったまま、取るのは、案外、難しく時間ロスとなります。
鍼皿はつかみにくい

B:時間ロスがなくなる

ぶっちゃけ鍼灸師

指に挟んでいると、わざわざ、鍼皿や鍼灸ワゴンの方を向く必要がありません。
また、患者の治療部位が、頭→腰→足に移動するとき、鍼皿(鍼灸ワゴン)を一緒に運ぶ必要がないので、とてもやりやすいです。
患者の周りを移動

ぶっちゃけ鍼灸師

逆に、鍼皿だと、毎回、鍼皿を見ないといけないので、時間ロスになり、
さらに、治療部位を移動するとき、鍼皿(鍼灸ワゴン)を一緒に運ばないといけないので面倒で時間ロスとなります。
鍼灸ワゴンの方を見る

3:マスターするコツ「4つ」

コツ1:カット綿を挟む

カット綿を指に挟む

ぶっちゃけ鍼灸師

示指と中指の間の隙間が広い人は、いくら頑張っても、鍼を挟むことができません。
そのような人は、カット綿を間に挟むと、鍼が落ちなくなります。
示指と中指の隙間
(隙間が狭い人は、カット綿は不要)

ぶっちゃけ鍼灸師

カット綿の挟み方は、半分に折ったものを、
指から5mmほど出るように挟みます。
指から5mmほど

ぶっちゃけ鍼灸師

指から出すぎると、かえって鍼が取りづらくなるので注意。
鍼柄は2cmほど

ぶっちゃけ鍼灸師

※鍼柄は、指から2cmほど出るように挟みます。

コツ2:鍼を揃える

床にトントン

ぶっちゃけ鍼灸師

鍼を複数本、指に挟むのですが、高さが揃ってない状態で挟むと、
あとあと、やりづらいので、鍼の高さを揃えてから、指に挟みます。

揃え方は、鍼を複数本持って、机に鍼柄をトントン叩くだけで揃います。
そのまま挟む

ぶっちゃけ鍼灸師

そのまま、指に挟みます。
※この状態は、鍼を1列に揃えなくてもOK

コツ3:鍼を取りやすく

軽くこぶしを握る

ぶっちゃけ鍼灸師

鍼をとるときは、軽くこぶしを握ります。
すると、鍼をとりやすくなります。
手前に並べる

ぶっちゃけ鍼灸師

また、鍼が固まっている場合、手前に少し寄せてやると、1列になりとりやすくなります。

コツ4:示指の動きを意識する

示指の第2関節を意識

ぶっちゃけ鍼灸師

示指の第2関節を意識すれば、自然な押手が作れるようになり、鍼も落ちなくなります。
また、鍼を挟む強さは、鍼が落ちない程度でOKです。

4:実際の流れ

前揉法 片手挿管

流れ
鍼をとる

前揉法・片手挿管が同時

押手

切皮

5:前揉法について

2本揃えて前揉法

ぶっちゃけ鍼灸師

前揉法は、示指で行っても、
中指
で行っても、
2本同時
に行っても、どれでもやりやすいもので構いません。

6:注意点

鍼枕で練習

ぶっちゃけ鍼灸師

最初の頃は、鍼をよく落としてしまうので、
鍼枕などで十分に練習しましょう。
その後、スタッフ・知人などで練習しましょう。
スタッフ・知人で練習

ぶっちゃけ鍼灸師

それから、実際に患者様に使用するようにしてください。
また、目の上での治療に十分に注意するようにしてください。

7:練習方法

押手がいろんな角度で練習

ぶっちゃけ鍼灸師

鍼枕などを使い、押手がどの角度でも、鍼がおちないように練習してください。
また、前揉法・片手挿管が同時にできるようにも練習しましょう。

8:スピード比較

スピード比較
注)スピード比較は、上部の動画を御覧ください

ポイント
この動画では、(鍼皿を真横に置いていたので)ハッキリとしたスピード差は出ませんでした。
がしかし、治療部位(頭→腰→足)が変わったり、
鍼の本数が50本~100本とかになると、5分~10分も変わってきます。

流派によっては、鍼の本数が多い場合もあります。
参考になりましたら幸いです。