中国鍼「ツボ」に正確に刺さなくていいの?

中国鍼 ツボに正確に刺していない

動画で解説

このページの内容を簡単に動画でまとめています。


以下、画像による解説です。

ポイント
鍼灸にはいろいろな流派がありますが、
「正確にツボに刺せ!」「ツボは数mmずれると効果が落ちる!」なんて流派もあったりします。

しかし、「中国鍼・深鍼」でも局所治療に重点をおいている流派は、ツボに正確に刺さなくても効果があります。

中国では、鍼管を使わずに数cm離れた場所から、鍼を刺したりします。
つまりツボに正確に刺さっていませんが効果は出ています。

なぜ効果が出るのか?

局所治療の中国鍼では【筋肉を緩めること=治療】だからです。

筋肉が緩むことによって、筋肉自体の「起始停止」が引っ張られる痛みを緩めたり、
「神経の締め付け」による痛みがやわらぎます。

筋肉が緩むのか?

ツボに正確に刺さずに「筋肉が緩むの?」と思うかもしれません。
大丈夫です。該当筋肉に刺さればしっかりと緩みます。
(中国鍼の置鍼時間は基本20分~60分です)
また、局所治療の中国鍼では、深く刺します
該当の筋肉(大腰筋など)に届かせるためです。
腰神経叢
さらに、太い鍼も使用します。
太いほうが筋肉が緩みやすいからです。
さらに本数が多いのも、筋肉が緩みやすいからです。
大腰筋刺鍼の位置2
そのため中国鍼では「長く・太く・多い」鍼が特徴となり
さらに効果(筋肉が緩む)も早いのです
中国鍼の例

ツボは使わない

ツボはだいたい目安として使用しますし、
もしくは、局所治療と経絡としてのツボを組み合わせる場合もあります。
(その場合は正確に取穴します)