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鍼灸治療は血がでないの?
一般の方には、鍼灸治療をすれば血が出ていると思っている方も多いです。
ですが、ほとんど血は一滴も出ません。
まれに出ることもありますが、すごくまれです。
じゃあ何故、血が出ないのでしょうか?
その理由も一緒にご説明します。
鍼を刺しても血が出ない理由
鍼を体に刺しても血がでないのには大きく2つの理由が挙げられます。
- 理由1:鍼が細い
- 理由2:血管には、刺さない
ぶっちゃけ鍼灸師
では、これら2つの理由についてもう少し解説します。
1,鍼が細い
鍼灸治療に使われる鍼は、注射針のおよそ10分の1の細さです。
直径にしてだいたい0.2mmくらいです。
身近にあるものとしては、髪の毛と同じくらいの細さです。
髪の毛ほどの細さなので、毛細血管すら傷つけません。
だから鍼を刺しても血がほとんど出ません。
基本的には、皮膚を通過して筋肉に刺しています。
2,血管には、刺さない
鍼灸治療に使われるツボは、全身に存在します。
がしかし、あえて血管には鍼を刺しません。
ほとんどが筋肉や皮下脂肪を狙うので、血はほとんど出ません。
それでもまれに、血は出ます。
鍼灸治療で、ほとんど血はでないのですが、それでもまれに血はでます。
鍼を刺すときに、見える血管は避けるのですが、奥の方にある毛細血管までは見えないのです。
ですから、まれに出血するのですが、出たとしても少量です。
10秒ほど圧迫すれば、ほとんど止血します。
ですので、まったく問題ありません。
出血した理由は、悪い血が溜まっているから!?
体の悪い血のことを
悪くなっているところは、瘀血が溜まり、渋滞している状態なので、鍼を刺したら出血しやすい(悪い血が出たがっている)と表現することもあります。
鍼をしたときに、出血したほうが良い?
鍼をしたときに、出血してしまうと「下手くそだから血が出た」と思う人がいるかもしれませんが、そんなことはまったくありません。
かえって、血が出たほうが治療効果が高まるのです。
なぜなら、古い血が出血したあとは、新しい血が流れてきます。
この新しい血は、酸素・栄養素を多く含み細胞の代謝を高めるからです。
新しい血が流れたほうが、患部の細胞が元気になるために、鍼灸治療としては喜ばしいこととされいます。
そして、さきほども説明しましたが、血が出血しやすくなっているのは、そこに悪い血(瘀血)がたまって、血管が怒張(ふくらんでいる)しているためです。
わざと出血させる治療方法もある
この瀉血も、古い血を出して、新しい血を流すことにより、症状の改善を計るものです。
がしかし、現在の日本では、法律でこの瀉血(わざと血を出すテクニック)は、医師しか認められておりません。
鍼灸治療中に、偶然に出血してしまうことは、法律的に問題ありません。
このページのまとめ
- 鍼灸治療において、鍼を体に刺しても血はほとんど一滴も出ない。その理由は、鍼がすごく細いため。
- まれに、毛細血管に刺さり、出血することもがるが、すぐに止血するのでまったく問題ない
- 鍼灸治療中に、血がでることは東洋医学においては喜ばしいこと(効果が高い)です。その理由は、悪い血が出ていき新しい血が、周囲の細胞を活性化させるため