訪問鍼灸での条件
往療が認められないケース!


往療には条件がある!

女性介護士 イラスト
訪問の鍼灸治療にすれば、往療(訪問代)が加算できるから稼げる!と思っている鍼灸師のあなた!


実際は、そんなに甘くはありません。


往療を認めてもらうには、条件があったり、認められないケースも存在します。
では、その条件とは何でしょうか?
詳しくご説明します。

医者に歩行困難と認めてもらう必要がある。

車いすの女性 イラスト
「ただ自宅に訪問して鍼をしさえすれば、誰でも往療代がもらえる」なんてものではありません。
あくまでも、患者さんが歩行困難であることが絶対条件です。


また、歩行困難があるかどうかを判断するのは、医者でないといけません。

同意書に”歩行困難の旨”を記載してもらう必要がある。

医師 イラスト
鍼灸治療を保険適応するならば、医師の同意書が必要になることはご存知だと思います。


さらに、往療を適応させるなら、その同意書に”歩行困難のために往療を要する”という文言を記載してもらう必要があります。

この記載がないと、往療は認められません。

※同意書の用紙に「歩行困難のために往療を要する」というチェック項目をあらかじめ作って同意書の用紙に、そこにチェックをもらうのでも可能

老人ホームでは、1件だけ!

老人ホーム 食事風景
老人ホームなどの老健施設において、
複数の患者さんを鍼灸治療する鍼灸師もいます。


老人ホームに出向いて、複数人治療する場合は、治療した人数分の保険請求はできますが、往療に関しては1人分のみとなります。


というのは、老人ホームの場合だと、住所も老人ホームになっています。
つまり、同じ住所で、複数治療をしても往療代は認められません。


例えば、施設内で10人の患者さんに治療をしたとすれば
往療をつけられるのは、1件だけです。注意して下さい。


もちろん、家に訪問して夫婦を治療するケースでも、
往療をつけるのは1人のみになります。

保険者が往療を認めないケースもあり。

困る 鍼灸師

保険者とは、健康保険証の発行元です。
後期高齢者医療・国民健康保険・組合保険・協会けんぽ・共済保険などなど


その保険者が、往療を認めないケースがあります。(とくに組合保険)
医療費削減の動きによって、往療どころか鍼灸治療にまで、療養費払いを渋ってくることすらあります。


実際に、保険者から「往療を認めない!」と通達を受けた私の経験を3例を紹介します。

例1) 60代女性 脊髄損傷

化粧品
大阪府高槻市 大手化粧品会社の組合保険


普段は車イスでの生活
訪問にて鍼灸治療をしていました。


始めてから1年ほどは、問題なく往療も加算して保険請求できていたのですが、あるとき書類で「今後は往療は認めない!」と通達がありました。


電話をして、抗議をしましたが、検討むなしく承諾はいただけませんでした。
その方は、仕方なく往療は加算せずに、治療代のみで訪問治療を続けました。

例2) 60代 女性 歩行困難

パソコン
兵庫県川西市 パソコン関連会社の組合保険


この保険者からは、初回の請求から通達がきました。
内容は、「訪問するにあたりどのような移動手段なのか?交通手段や距離など地図に書いて下さい!」といった内容。


おそらく、往療代のことを交通費として請求していると勘違いしたのでしょう。


私は、言われたとおり、地図や交通手段の詳細を書き記して、さらにもう1枚別紙を添付しました。


それは、医師が歩行困難と認め、同意書がある場合、往療代を加算することは、厚生労働省が認めているということを丁寧に説明した文章でした。


結果、、、2週間ほどで、往療を認めるという連絡がありました。
おそらく、保険者にとって往療自体が始めてのケースだったと思われます。

例3) 80代女性 パーキンソン病

安全ヘルメット イラスト
大阪市 鉄工所組合保険
パーキンソン病があり、歩行困難もあります。


鍼灸の同意書には、6つの傷病ではなく、7番のその他にパーキンソン病と記載してもらいました。
もちろん、歩行困難の記載もあります。


ところが、訪問治療をして請求をすると返戻になり
”6つの傷病以外では認めない”といった内容でした。


仕方なく、それまでの治療代は「泣き寝入り」をして
新たに、”腰痛症”で同意書を発行してもらい、提出すれば治療代+往療代も請求出来ました。

まとめ

鍼灸師
いかがですか?往療の条件・認められないケースなど例を挙げてご説明しました。
どうしても、各保険者によっては、なにを突っ込まれるかわかりません。
なので、請求してみないとなんともわからないところがありますね。


保険者によっては、本当に歩行困難なのか、患者に直接電話をして訪ねたり、治療回数を週に2回以上は認めないなど、さまざまです。


ただし、鍼灸師という立場において、常に念頭においておかないといけないのは
”保険者は絶対です!”


というのも、我々の鍼灸治療は、医療費ではなく「療養費」という扱いです。


この療養費は、いくら医師の同意書があろうが、歩行困難があろうが、保険者が「療養費を支払いません!」といえばそれまでなのです!
ここをしっかりと覚えておいて下さいね。


保険請求でなにか問題があれば、所属している鍼灸師会にたずねてみるのが情報もリアルタイムですし、市区町村によって違いもあるので一番いいでしょう。


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