「深鍼・中国鍼」が安全だという根拠について

深鍼・中国鍼リスクはない

動画で解説

このページの内容を簡単に動画でまとめています。


以下、画像による解説です。

ぶっちゃけ鍼灸師

鍼灸治療には、さまざまな流派があります。
その中でも深鍼・中国鍼の流派は、首でも背中でも骨に到達するまで刺入します。
深鍼は学校で習うことがほとんどないので「危なくないの?」と思うかもしれませんね。
今回は「深鍼は危険ではない」ということを解説します。
このページを最後までみると、思っているより安全なのが理解できると思います。

臓器を傷つけるのでは?

ポイント
深鍼すると臓器を傷つけるのではと思うかもしれません。
ですが、解剖学にそって行えば臓器を傷つけることはありません。

例えば、西洋医学には切開手術がありますよね。
でもなぜ、手術のリスクが最小限に抑えられているのかというと、解剖学にそって行うからです。

「どこに・どの深さで・どのように」臓器が位置しているか、分かっているから事故が起こらないのです。
同じように鍼灸も解剖学にそって行えば安全に刺鍼できるのです。

血管を傷つけるのでは?

深鍼をすると 血管を傷つけてしまうのでは?と思うかもしれません 
がしかし 血管は弾力性があり 体内で完全に固定もされていません 

なので 鍼ほどの細いものが近づいても 刺さらずに避けていくと言われています 
たとえ毛細血管を内出血させたとしても

鍼の細さの内出血なら(押さえておけばすぐに止まるので)問題ありません 

神経を傷つけるのでは?

ポイント
鍼が神経に到達すると頻繁にはないですが
「ビリっと」した電蝕感が起こる場合もあります 

ただ 電蝕感があれば少し戻したり もしくは刺鍼転向します 
それを踏まえて 深鍼ではゆっくりとした刺入を心がけています 

また 神経のそばを通る筋肉を狙わないと治らない症状が多いのも現状なのです 
先程 手術を例にしましたが 手術はメスを入れるので身体の負担は当然大きいです 

それでも 治るのであれば手術を選択する患者が多いように (たまに起こる電蝕感)があっても どこに行っても治らなかった肩こり・腰痛などが治ると患者からは喜ばれるのです 
(ちなみに 電蝕感と得気とは別物です)

「痛い鍼」のイメージ

深鍼・中国鍼では、一般よりも長くて太い鍼を使用します。
なので「痛いイメージ」がありますが、これについて解説していきます。

まず切皮については、深鍼の場合、切皮を1回でいれます。
そうすれば、切皮痛がほぼ起きなくなります。

刺入痛についても、ほとんどが得気です。
「得気がなければ効果が出にくい」と古典でも書かれているように、悪者ではありません。
また、人間は深層筋のほうが凝りやすいので、深鍼は得気が出やすくなるのです。

患者さんにちゃんと説明をすれば理解していただけます。

ぶっちゃけ鍼灸師

最後に
「痛い鍼はしたくない」と思うかもしれませんが、「痛くないけど治らない鍼」を続けていても、昨今の「患者が鍼灸院を選べる時代」ではよそに移ってしまいます。

逆に「少し痛いけど治る鍼」ならば、患者は離れませんし、口コミで紹介してもらえる確率が上がると私は思います。