「中国鍼」小針刀(刃鍼)について解説

ぶっちゃけ鍼灸師

こちらでは、小針刀しょうしんとうについて簡単に紹介します。

動画で解説

このページの内容を簡単に動画でまとめています。


以下、画像による解説です。

針刀療法とは

中国では、針刀療法という治療法があり教科書にも採用されているようです。
針刀療法を考案したのは、朱漢章教授です。
この針刀療法に使用するのが、小針刀刃鍼はばり)という特殊な針です。

小針刀とは

毫鍼と小針刀の違い
日本で一般的に使用されている毫鍼のように、先がとがっているのではなく、マイナスドライバーのような形になっています。

鍼の直径は0.6ミリ~1.2ミリです。

さらに細くした0.35ミリ~0.6ミリのものは、刃鍼と呼ばれ、日本で愛用されている先生もおられます。
刃鍼

どのような時に使うのか

主には、筋膜が癒着していたり、瘢痕化しているとき、つまり、運動系の痛みが重症化した患者に使用します。

あまりに収縮しきった筋肉は鍼をしても緩まない場合があり、そのような時、刃鍼で、筋繊維を切ります。

筋繊維を切れば、「神経」と「血管」の圧迫が改善し、症状も改善していきます。
切れた筋繊維は修復しますので、問題ありません。

小針刀メリット・デメリット

メリットは、毫鍼では改善できない重症化の症状でも改善するケースがあります。

デメリットは、切皮がやや痛くなりがちです。
(まったく痛くない場合もあります)

切皮は1回でいれます。
刺入痛はみなさんが思っているほど、痛くはありません。

重症患者では、太い鍼(10番~15番)などを使用する場合もありますが、
刃鍼を使ったほうが、逆にスルスルと入っていき、(患者様の)負担が少ない場合もあります。

もう一つデメリットは、日本では売っていません。
中国から通販で購入することになります。

今回は、小針刀(刃鍼)を紹介しました。
YouTubeでも 小針刀で検索すれば、(中国語ですが)たくさん動画がでてきます。
参考になりましたら幸いです。