更年期障害の鍼治療

動画で解説

このページの内容を簡単に動画でまとめています。


以下、文による解説です。

ぶっちゃけ鍼灸師

更年期障害ではさまざまな症状がみられます
ですがその多くは、首のこりが原因です

更年期障害の症状と鍼の適応について

ほてり・のぼせ・発汗・動悸などのトラブルは
首・背中が緊張しすぎて
自律神経が狂うためにおこります

めまい・頭痛・肩こり・冷え・しびれ・疲労などは
首の筋肉がこりすぎて
頚肩腕の神経を締め付けるためにおこります

イライラ・不安定・不眠などは
首の筋肉がこりすぎて
言いしれない不快感が持続するためにおこります

よって、更年期障害で困っている人の多くは
首・背中の筋肉を緩めてあげると良くなります

刺鍼深度

首・背中の鍼治療で一番重要なのが深度になります
学校では習わなかった深度まで狙わないと治りません

理由は、人間は重たい頭を支えており、
デスクワークなどでは常に首の筋肉が

等尺性収縮(アイソメトリック)によって緊張し、
それが日常的に続いた結果として、
インナーマッスルが硬くなっているからです

ところが、学校で習った首・背中の鍼治療は
アウターマッスルしか治療できません
(アウターマッスルまでしか鍼尖が届いていないため)

ぶっちゃけ鍼灸師

首・背中の深鍼は当チャンネルの鍼治療カテゴリーから
該当ページを参考にしてください

治療範囲

後頭下筋群に寸6~2寸
鍼体が1cm残るほど刺入します

後頸部を骨に当たるまで
側頸部を骨もしくは硬い組織に当たるまで複数本刺鍼します

背中は胸椎1~7番までの夾脊穴を
背骨に当たるまで刺鍼します

慢性の肩こりでは
肩関節周りも硬くなっていることが多いので
状況にあわせて刺鍼します

経絡治療について

深鍼と経絡をあわせて治療するのは問題ありません
(むしろ深鍼だけよりも効果はあがると思います)

ただし、更年期障害を経絡だけで治療すると
なかなか難しいものがあります

なぜなら、更年期障害の多くは
前述したように、首・背中の(インナーマッスルの)コリが原因なので
根本部分を治療していないからです