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AKAテクニックについて
治療家の方ならAKAという手技療法を聞いたことがあるかもしれませんね。
実は、私も「AKAの講習を受けた医師」から、直接AKAを教えていただいた経験があります。
そこで、「AKAとはなんぞや?」というのを鍼灸師目線でお伝えしていきますね。
AKAとは?
AKAとはArthrokinematic Approach(アルスロキネマティックアプローチ:関節運動学的アプローチ)の略です。
医師である博多節夫先生によって普及したテクニックです。
こちらが、AKAの公式ホームページです。
AKAはなぜ効くの?
なぜ、AKAで「腰痛やその他の痛み」が改善するのか。
それについてはこのように説明されています。
AKAは関節運動学をもとにされているのですが、
正常な関節の動きには、関節の中で「遊びの部分」があったり、「滑る部分」があったりします。
これが、なめらかにいかなくなると引っかかる状態になります。
「たてつけの悪いふすまなどは、途中でひっかかったりします。ですが、ちょっと上下にカタカタと動かしてやると、元通りなめらかに動き出す。ちょうどAKAの原理がこれに似ている。」
この引っかかるという状態は、周囲の筋肉がこわばって痛みをを生じると考えられています。
AKAではこの状態を関節機能異常としてとらえており、
すべての関節に起こりますが、特に仙腸関節で起こると、全身に影響するとされ、AKAでは重要視されています。
AKAはどうやるの?
私が習った方法は、まず検査も兼ねて腰椎の前屈をしてもらいます。
そして、仰臥位に寝てもらい、SLR(下肢挙上)をします。
ここから、AKAの本番なのですが
SLRの上がりが悪かった方を上にして、側臥位になります。
そして、お尻を後方へ付きだしてもらい、全身の力を脱力してもらいます。
患者の左右の上後腸骨棘を結んだラインに手を当てます。
ちょうど、手の母指球と小指球でまたぐような感じです。
反対の手は臀部に軽く添えておくだけで、あとは仙骨を前上方へと滑らします。
また、あくまで私が教えてもらったAKAがこの方法であり、本家とは違う可能性があります。
AKAで本当に治るの?
まず、治療家のみなさんが知りたいのはここですよね?
「本当に効果があるのか?」
私も最初は、「こんな仙骨をちょっと触ったぐらいで、痛みがとれるんかいな!?」なんて思っていました。
実際にAKAテクニックを臨床に取り入れてみた。
私の経験上では、10人に試して1人~2人の腰痛が「良くなった」と答えるかな~。といった感じです。
(ただし、あくまでも私の技量ですので、本家がすると結果が違ったかもしれません。)
また、結果を測定するのにSLR(下肢挙上)をするのですが、
これについては10人に8人ぐらいは、術後に足がよく上がったように思います。
AKAのメリット
道具がいらない
道具がなくても治療できるというのはいいですね。
外出先でも、どこもで腰痛の方を見つけては施術することができます。
体に負担がすくない
カイロプラクティックとは違い、関節に衝撃を与えることもないので、体に負担が少ないです。
なので、お年寄りにも使えるテクニックとなっています。
(カイロプラクティックは骨粗鬆症などのお年寄りには使えないテクニック)
治療時間が短い
私にAKAテクニックを教えていただいた医師は、一連の流れを5分ほどで済ませていました。
5分で完結できるという点では、使える手技だと思います。
鍼灸師・柔道整復師にAKAは必要か?
私にAKAを教えていただいた医師は、神経内科医だったのですが
実際に、病院の診察に取り入れられていました。
(肩こり・腰痛・顎関節症などが、その場で治った経験もお持ちでした。)
それは鍼灸とて、同じことなんですね。
ですから、「引き出し」としてAKAテクニックを持っておくと、治療家としては多くの患者さんに対応できるようになるのではないでしょうか?
もし、習いたいというのならAKA公式ホームページより AKAを学べる認定研修施設が紹介されていますので参考までにどうぞ。
このページのまとめ
- AKAテクニックとは、関節の動きを良くして、痛みの改善効果を得るテクニック
- AKAテクニックは、仙腸関節やその他の関節を動かす
- 私の体験上では、10人に1人くらいは効果があった。